ごゆるり暮らしの専業主婦

無理せず自分らしく暮すが目標 人は人・私は私 自分が良ければそれでヨシ

昭和から平成ひでみの初恋物語⑪ #離れる刻

彼もお母さんや婆ちゃんにも付き合っている事を話し真剣に向き合ってくれてました。

お母さんは「若うちに恋愛経験も必要よね でも勉強も疎かにならないように頑張りなさいよ お付き合いする以上そちらもきちんと責任持ちなさいね」と言われてたそうです。

婆ちゃんにも話したそうですが相変わらず「女の子とチャラチャラ遊んでばかりで何やってるの何処の馬の骨か分からないような子と(怒)」って言われてたそうですが「俺が好きになった子が信用出来ないのか」と言い張っていたようです。

お家柄的に10代なりに婆ちゃんの言ってる事も分からなくはなかったです。

こう言う事も有りましたが高校3年の夏休みの終わりまでは何事もなく過ぎていきました。

始めから聞いてはいましたが、その時は突然に訪れました。

9月ぐらいだっと思います。

いつものように彼から電話が鳴りました。

私「もしもし安川です」

川「川崎です あの・・・・話があって」

私「うん」

もしかしたらと思いました。

川「そろそろ 大学受験の追い込みに入るようになる やけん会えんなる」

私「うん」

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分かっていたけど寂しかったし悲しかった。

大切にしてくれて守ってくれて書き切れないぐらい優しくしてもらった。

奥手で初心で本心が分かりにくい時もあったけど本当に大好きでした。

彼なりに精一杯頑張ってくれてたのは分かってた。

だからこそ辛かった。

 

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私「受験がんばってな」

川「うん ありがとう 一所懸命頑張る ごめんな」

私「うん じゃあね」

川「じゃあね」

こうして彼は受験勉強に専念するようになった。

でも私は受験が終わるまで待ってていいのか?もうこれで本当に全てが終わりなのかが分からなかった。

友達に相談しても友達も「待ってて良いのか分からんね」と言ってました。

その後どうしても彼の本心を聞きたくて一度だけ彼に手紙を送りました。

お小遣いで買った映画のチケットも彼に託して2枚とも一緒に送りました。

映画の時間が過ぎてもずっと待ってる。

川崎君が来てくれるまで待ってる。と書いて・・・・

でも彼は来なかった(泣)

それが彼なりの返事だと思った。

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それから毎日が不安と寂しさでいっぱいでした。

彼は受験勉強頑張ってるんだから私がこんな事で泣いていたのでいけないと思いながらも、どうしようもない切なさが捨てきれませんでした。

けど私はこれで終わりだったとしても良いから待とうと決めました。

受験シーズンになり受験は終わりました。

当時、合格者は地元の新聞に名前が載っていたのです。

新聞に合格発表が出る日、彼の名前を探しました。

でも、東大医学部の欄に彼の名前はなかった。

受からなかったのは自分のせいではないかと自分を責めた時もありました。

でも滑り止めで受けてた慶応大学の受験した学部はまだ発表がなくそちらに期待しました。

何日か遅れての新聞搭載。

また彼の名前を探しました。

そこに彼の名前を見つけたのです

 

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なんだか分からないけど嬉しくて涙が出ました。

心の中で「川崎君おめでとう」って叫んでいました。

それでも彼からの連絡がなかったので本当に終わったんだ春から彼は東京だし、もう会うことはないんだと実感が沸いてきました。

 

つづく

 

 

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