彼に返事をした2,3日後の出来事でした。
彼のお母さんから突然電話があったのです。
母「川崎英仁の母親です。家の息子がお世話になっております」
私「こちらこそ でも先日、川崎君から電話があって・・・・」
母「存じております。こんな事ひでみさんにお願い出来る筋合いではないのですが英仁が急に大学に行かないと言い出しまして私が話しても父親やお婆さんがどんなに説得しても大学には行かないの一点張りで、ここまで英仁が頑固だとは私も今まで知りませんでした。もしかしたら、ひでみさんの言う事ならきくかもしれないと言う話になりまして、本当に申し訳ないのですが家のバカ息子に話をして頂けませんか?ひでみさんが話しても行かないと言うのであれば私たちも、もう諦めます。そして父親の会社でしばらく働かせます。何とかお願い出来ますか?」
私「分かりました。1日2日お時間頂けますか?」
母「勿論です」
私「少し考えてみます」
彼への説得をお願いされました。
でも、何をどう話して良いのか自分なりに考えました。
お母さんから電話があった次の日彼に話そうと思いましたが電話だと上手く伝える事が出来ない気がして手紙にしようかどうか悩みました。
でも既に上京までに日にちがない時になっており手紙だと届くのが2日後ぐらいになりますよね。
速達でも翌日・・・・
どうするか悩みました。
当時は携帯もないのでメールで伝える事も出来ません。
私が思いついたのは電報でした。
取りあえず伝えたいことを紙に書いて電報を送ることにしました。
今から電報をお願いしたら最短でいつ頃届くか確認しました。
回答は本日の19時前後にはお届け出来ますと言う話だったので電報をお願いしました。
彼には受験勉強で離れて居た時間が無駄になるのではないかって事、彼が大学受かった分誰か落ちた人がいる。折角受かったのに行かないって言うことは落ちた人に悪いと思わないか?等を伝えました。
他にも、もう少し何か伝えたと思いますが内容を忘れてしまいました。
それから数日後、再度 彼のお母さんから電話がありました。
母「電報ありがとう御座いました。私たちは中は見ずそのまま英仁に渡したので何をどう話してくれたのかは分かりませんが大学に行くと言ってくれました。本当にありがとう御座いました。ひでみさんにはご迷惑ばかりかけて申し訳御座いませんでした」
私「川崎君に頑張ってねとお伝え下さい」
母「はい伝えておきます。ありがとうございました」
そして彼は上京し旅立って行きました。
つづく
昭和から平成版は後1話で終わります。
もう少しお付き合い下さい。
その後は現代の話を少しさせて頂き終わりとします。
個人的な思い出話にお付き合い頂きありがとう御座います。